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「お前らなぁ…。なに取引してんだよ」
『菅(すが)ちゃん!?』
購買の方へと足を向けた時、後ろから声がした。
「ちょっ!おいコラ;」
見ると海示の頭をグシャグシャに撫でていた。
左手薬指にシンプルな指輪が光っている。
「お前まさか俺の授業でノート書いてないワケないよなぁ~?」
「滅相もございません;ちゃんと起きてます!」
微妙に答えがずれている。
菅ちゃんはの担当教科は科学で、理系クラスの康太と海示はなにかと顔を会わす機会が多い。
教え方も丁寧でわかりやすくルックスの面から見ても申し分ない彼は、生徒から慕われていた。
「なになに?ジュースおごってくれるって?そんなぁ…悪いな♪まぁここはありがたく」
海示が調子にのって言う。
「おい、いつ誰がおごるなんて言ったよ?」
「サンキュー菅ちゃん♪」
康太も便乗すると、しかたねぇなぁと言いながらも自販機に500円玉を入れた。