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「オレさ、結構この学校の設備整ってると思うんだけどただ一つ残念なのはビール売ってないことだよな」
――ツマミはあるのに…。そうぼやきながら自販機のボタンをおす。
「菅ちゃん…。それ生徒に言うことじゃねーよ」
牛乳を受け取りながらつっこむ。
全く教師らしくない。反面教師ってことで採用されたのだろうか…?
「菅ちゃん!俺フルーツオレね」
「へーへーわかりましたよ。その代わりお前ら来週のテスト良い点とれよ?補習とか面倒くさいから」
―ほらよ、とジュースを海示に放り投げた。
「だから菅ちゃん…。それ生徒に言うことじゃねーよ」
菅ちゃんはケラケラ笑いながら背を向けて歩いて行った。
「ホントに教師かよ…」
海示も口ではそう言うものの、顔は笑っている。
「まぁ飲み物買ったし、飯食いに帰るか」
「おう!」