王国ファンタジア【流浪の民】
◆終わりにある始まり
「!」
ベリルはふと、持っていた剣に気が付いた。
柄の部分に紫水晶(アメジスト)が、いつの間にかはめ込まれている。
[お前に彼が残していったものだろう]
「ベリル」
セシエルが、ドラゴンに刺さっていたベリルの剣を持ちながら駆け寄る。
それを受け取ると、鞘(さや)に収めた。
「おっさ……ベリル!」
頭の上からの威圧に言い直して、ヒイロウは嬉しそうに近づく。
「よくやった」
「えっへっへ~当然!」
得意げに応えた。そんなヒイロウにベリルは背にある刀を見つめる。
「お前たち民は鍛冶もこなすと聞いているが」
それにヒイロウはギクリとした。
「ひーくん鍛冶はからっきしなんだ」
「言うなよ!」
「なるほど」
そう言うと、ベリルはミスリルの剣を鞘ごと取ってヒイロウに差し出した。
ベリルはふと、持っていた剣に気が付いた。
柄の部分に紫水晶(アメジスト)が、いつの間にかはめ込まれている。
[お前に彼が残していったものだろう]
「ベリル」
セシエルが、ドラゴンに刺さっていたベリルの剣を持ちながら駆け寄る。
それを受け取ると、鞘(さや)に収めた。
「おっさ……ベリル!」
頭の上からの威圧に言い直して、ヒイロウは嬉しそうに近づく。
「よくやった」
「えっへっへ~当然!」
得意げに応えた。そんなヒイロウにベリルは背にある刀を見つめる。
「お前たち民は鍛冶もこなすと聞いているが」
それにヒイロウはギクリとした。
「ひーくん鍛冶はからっきしなんだ」
「言うなよ!」
「なるほど」
そう言うと、ベリルはミスリルの剣を鞘ごと取ってヒイロウに差し出した。