愛の楔
何人かで料理を配り、美空は楽しそうに俺の前に料理を並べる。
「これ、全部美空が作ったのか?」
「暇で暇で」
色々な、和食の料理。
「さ、食べよー」
美空は、俺の隣にいる親父にお願いしますと声をかける。
「さて、はい合掌ー」
パンッと部屋中に響きわたるくらいの拍手。
「食べ物は恵みだからな、残すな」
「いただきます」
低い声で合掌したあと、皆料理に手をつける。
「っお嬢、これ旨いですね!」
「これも流石だ!」
「へへっありがとう」
旨い旨いと口々に言われ、美空は嬉しそうだ。