愛の楔
「気になるか?」
「興味ある」
俺の隣に座り両脚を立てて抱き込みながら美空は目を輝かせる。
「どんな事をすると思う」
美空の中にはどんな認識なのか、気になった。
美空は、んーと唸る。
「………借金取り」
「………」
「とか、麻薬、とか銃とか……」
やっぱり、表の人間の認識はそんな酷いものなのか。
強ち間違ってはいないが。
現に、美空は借金取りの裏の人間に痛めつけられているから。
「………そうか」
「龍さんも……?」
「確かに、金を貸すことはしている」
だが、だれそれと貸すわけではなく念入りに下調べをし、貸した後必ず返す見込みのある奴、返しきっていないのに次を借りない奴など調べた後に貸している。
「麻薬とかはやっていない」
銃は………裏の世界だからな。