愛の楔
先が心配です、と炯はまた溜め息を一つ。
「お前がいるから大丈夫だ………和也と優斗を呼べ」
「はい」
炯は頭を下げると一度部屋を出た。次にかえってきたとき、二人の少年を伴って戻ってきた。
「連れてきました」
「あぁ」
少年が二人、俺の前で星座をする。
美空と同じくらいの年齢の少年。若すぎるが列記とした組の者だ。
年齢で差別したりしない。
世間の認識なんて気にしない。
こいつらは、覚悟があってこの世界に足を突っ込んだんだ。
「若、お呼びで」
「お前達に仕事だ」
「はい」
「明日から、美空が学校にいく………その護衛だ」
一瞬目を見開いた二人だが、すぐに頷いた。