【バレンタイン短編-2010-】君の第2チョコ。
 





その日の部活帰り。

またまた俺は、晴奈先輩とバレンタインの話をしている亜希先輩を見つけてしまった。

まだ練習中の男バスを見学しながら2人で話している。


「今年こそ渡すんでしょ?」


と、亜希先輩のわき腹を小突きながら聞く晴奈先輩。

俺の位置からじゃ2人の表情は分からないけど、声の感じがニヤニヤしているっぽい。


「どうしよっかなぁ。向こうは私のこと友だちだと思ってるし。まだ迷ってるんだよね」


亜希先輩が答える。

俺が知る190cmと先輩の間柄は、今聞いた通りのお友だち。

向こうは先輩のことを特に意識しているようには・・・・。

悲しいけど、亜希先輩の片想い。

“今年こそ”ってことは、俺が入学する前から好きってことだ。


「そんなんだから彼氏できないのよ〜。ちょっと大きいくらいなんなのよ、あっちはそれ以上にデカいんだから」

「そうだけどさ」

「大ちゃんよりはよっぽどバランスが取れると思うんだけどなぁ」

「ハチは関係ないよ」

「そう?」

「うん」
 

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