【バレンタイン短編-2010-】君の第2チョコ。
 
「・・・・あっ、そうでした!聞くつもりじゃなかったんス!すみません、お疲れしたー!」


亜希先輩の顔も見れず、俺はその場を走って逃げた。

今は1人で落ち込みたい。

そうしたら、明日は元気な俺に戻れそうな気がする・・・・。


そんな俺の頭の中は、いつも通り笑えていただろうか、傷ついた顔なんてしなかっただろうか。

・・・・なんていうしょうもない心配事が、バス停まで走る間、グルグルと回っていた。










───プシュ〜。


「あ〜っ!! バス〜!!」


そのせいかどうかは分からないけど、バス停までもうすぐのところで置いていかれた俺。

頑張って走ったのに・・・・。


「あ〜あ、1時間半後ってそりゃないよ・・・・。今さら戻れるわけないし。なんでこう、いっつも俺はタイミングが悪いんだ」


どんどん遠ざかっていくバスの後ろ姿に、たまらず文句を言う。

さっきもそうだし、今もだし・・・・最近の俺、運勢悪くないか?

もうこうなったらヤケクソだ。

何時間でも待ってやるっ!
 

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