【バレンタイン短編-2010-】君の第2チョコ。
「あ〜、もういい!小松が来るまでここで待って、地球儀取ってもらおう。チビなんだ、届かないのはしょうがねぇじゃん」
昼休み終了のチャイムまで1分のところで自力で取るのを諦めた。
ちょっとムカつくことに、小松はひょろりと背が高い。
俺には高すぎるこの棚も小松だったら何のことない高さだろうし。
いいんだ、チビはチビなりにメリットがあるし。嘘じゃねぇもん。
と、俺はいつものように心の中でブツクサ文句を言いながら小松先生を待っていた。
そのとき。
「小松先生、いるー? ・・・・ってワッ!人いたんだ、びっくり!」
「・・・・あ、どうも。先生ならいないみたいですよ」
いきなり扉が開いたかと思ったら背の高い女子生徒が入ってきた。
上級生・・・・か?
クラス章の色が緑だから、えーっと確か・・・・そうだ、2年生!
よかった、一応敬語使っといて。
ウチの高校は学年ごとに色が違っていて、クラス章のほかにもジャージや上靴なんかも色分けされている。
1年が青、2年が緑、3年が赤、といった具合だ。