【バレンタイン短編-2010-】君の第2チョコ。
●ヒーロー見参!!
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「・・・・まぁ、そういうわけなの」
全部を話してくれた先輩は、心のつっかえが取れたような、ホッとした顔でニッコリ笑った。
俺はといえば、何かを言ったり笑い返せるはずもなく・・・・。
毎日しつこく無神経なことを言っていた、と愕然とした。
「あ、でもっ!・・・・ハチの気持ちはすごく嬉しいんだよ? 迷惑だとか嫌だとか、全然思ってないから。それはホント」
「すみません・・・・」
「いやいやっ、ハチが謝ることじゃないって!誰にも言ってなかったのは私なんだから!」
「すみませんでしたっ!」
「ハチ・・・・」
「・・・・」
先輩が一生懸命フォローしてくれていたけど、そんなの全然耳に入ってこなかった。
頭の中でこだまするように聞こえていたのは、俺が毎日言っている「好きっス!!」ばかり。
こんな事情があったなんて知らなかったとはいえ、傷つけていたことには変わりないんだ・・・・。
そう思うと、どうにもやるせない気持ちになった。