【バレンタイン短編-2010-】君の第2チョコ。
───*。゚
次の日。
「あれれれ? 今日は飛んで行かねーのかよ、部活。いよいよ本格的にフラれたか?」
「うるせー、デカラッキョ」
放課後、いつものように北村がからかい口調で話しかけてきた。
ただ、1つ違うのは俺が机に頬杖をついたまま動かないことだ。
昨日の今日で、先輩にどんな顔をしたらいいか分からないんだ。
「なんだよ気持ち悪ぃな。だから俺は無謀だって言ったんだ。時期も時期だけに、まぁドンマイ」
「・・・・」
「女バスにいたくないっつーなら野球部にでも来るか? マネージャー、ちっこくてなかなかかわいいぞ。向こうは願い下げかもしんねーけど。ギャハハハ」
「そんなんじゃねーよ」
そんなんじゃないんだ、本当に。そんなんじゃ・・・・。
マネージャーは続けたい、先輩を好きなのも変わらない。
けど、どう頑張ったって俺には越えられないものがあるような気がして、それが部活に向かう足を重くしている。
「じゃあ、なんだよ」
珍しく、北村が俺を心配するような口振りをみせた。