薔薇とアリスと2人の王子
ピーターは飛行を人に見つからないようにゆっくりと下降し、海岸の隅にアリスと兄弟2人を降ろした。
だけど空からの降り方なんて知らない3人は――……。
「きゃっ、痛い!」
これはアリスの声だ。着地する時に足首を捻ったみたい。
3人はうまく着地できなくて痛い目にあってしまった。
「あれ、兄さん? イヴァン兄さん、どこです?」
「お前の下だ!」
カールの下敷きになっていたイヴァンが憤慨しながら立ち上がったところで、宙に浮いたままのピーターが言った。
「じゃあねお兄ちゃん達! 助けてくれてありがとう!」
「いいのよ。元気でね」
「大切なものと魔女、見つかるといいですね」
そう言ったのはウェンディ。
アリスは思ったよ。きっとこの姉弟には、お互いが“大切もの”なんだってね。
ちょっぴり羨ましかった。
ピーターとウェンディはアリス達に背中を見送られながらそのまま空を飛んで、ペンドラの国を目指して戻っていった。
海風に金髪を遊ばせながら、アリスが2人の背中に向かって言った。
「さよならピーター! お姉ちゃん離れするのよ!」
めでたし、めでたし。
to be continue...
だけど空からの降り方なんて知らない3人は――……。
「きゃっ、痛い!」
これはアリスの声だ。着地する時に足首を捻ったみたい。
3人はうまく着地できなくて痛い目にあってしまった。
「あれ、兄さん? イヴァン兄さん、どこです?」
「お前の下だ!」
カールの下敷きになっていたイヴァンが憤慨しながら立ち上がったところで、宙に浮いたままのピーターが言った。
「じゃあねお兄ちゃん達! 助けてくれてありがとう!」
「いいのよ。元気でね」
「大切なものと魔女、見つかるといいですね」
そう言ったのはウェンディ。
アリスは思ったよ。きっとこの姉弟には、お互いが“大切もの”なんだってね。
ちょっぴり羨ましかった。
ピーターとウェンディはアリス達に背中を見送られながらそのまま空を飛んで、ペンドラの国を目指して戻っていった。
海風に金髪を遊ばせながら、アリスが2人の背中に向かって言った。
「さよならピーター! お姉ちゃん離れするのよ!」
めでたし、めでたし。
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