薔薇とアリスと2人の王子

 沈んでいくゾフィーとエルザ達を見送りながら、アリスがポツリと呟く。

「エルザ達、また逢えるかしら」
「きっとあの海のどこかで、泡になって2人で漂っているさ」

 満天の星の下に広がる暗い大海原をひととおり見渡すと、3人は海辺から街に続く道に向かっていったよ。
 今ごろちょっぴり意地っぱりで哀れな人魚姫は、大好きな海に大好きな人と還れて幸せなのだろうか。

 アリスは少し笑って、

「今度逢う時は素直にするのよ、エルザ」

 そう言ったんだ。
 めでたし、めでたし。


to be continue...
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