クロスロード
まあ、とりあえずあーちゃんのことはいいとして今はこっち。
せーちゃんは「うーん」と顎に指を当てながら考えている。
「特別なとこは行かないかな」
……それ、答えになってないよ。ていうか考えたのにこの返事ってどうなの。
そんな心情が顔に出たのか、せーちゃんは「何!」と半分キレ気味だった。
「いや、なんか答えになってないなって思った」
「だって本当にどこも行かないし!しいて言うなら家とかかな」
参考にならない……
って、詳しいことも話してないからこんなこと思っちゃだめか。
それにせーちゃんとひーちゃんならある程度こういう答えは予測してたし。
二人とも遊園地とか行かなそうだし。
「でも碧、何でそんなこと聞くの?」
「なんとなく聞いてみたかっただけ」
「ふーん……」
へらっと笑ってみたけどせーちゃんは納得してなさそうだ。
でもさすがあーちゃんと違うというか、これ以上は質問してこなかった。
「まあいっか。じゃあ碧、またね!」
「うん、バイバイ」