【短編】不器用彼女
いつもの答え。
分かってるんだよ?それが和泉チャンの照れ隠し。
ふいっと視線を逸らした和泉チャンの反応に俺はクスッと笑って優しくキスした。
そっと触れるだけのキスで、俺の心臓は大きく脈を打つ。
ピンク色に染まった和泉チャンの顔を見て、俺は耳元で囁いた。
「眼鏡……かけないほうが可愛いと思うよ?」
そう言うと、赤い顔で俺を睨みながら和泉チャンは言った。
「コンタクトは……怖いの」
そう言って俺の制服の袖をキュッと掴んだ。