【短編】不器用彼女



図書委員の仕事で図書室に居る放課後。




いつのも増して今日の機嫌は最悪。何故なら……。




「きゃは!貴ったら」




同じ図書委員の仕事で居る貴の周りにはケバい女子が群がる。




馴れ馴れしく腕とか掴んじゃったり。




必要以上に距離が近い。




それなのに、貴は嫌な顔1つせずに笑っている。




こういう時は基本、貴は聞き役。




明弥とか、あたしと話している時は話し役だけど。




そういう所は特別なのかなって思うけど……、やっぱりいい気はしない。




ドカ……。




苛々しながら大袈裟に本の置かれる音を大きくして苛立ちをアピールする。





< 15 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop