【短編】五月蝿い子
「え?」
またビクッとする。
それを見ると、無性にムカついて苛々する。
「いちいちビクビクされんの傷つくんだけど」
そう言って俺は相武を見下ろした。
ほら……また。
そうやってビクビク震えながら涙目になる。
「もういいよ……」
俺は胸を締め付ける苛々に我慢できなくなって教室を出た。
何なんだよ。いちいち……。
言う事やる事、ビクビクしやがって……。
あぁ、苛々する。
そんなに俺が怖いかよ。