ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-

フライパンに乗せてから数分経って、あたしはごくりとツバを飲み込んだ。

「えいっ」




――…ベチャッ






てへ。

失敗しちゃった。





形の悪かったハンバーグは、見事に原形をなくして散らばってしまった。


みるからにマズそう。







それなのにあたしは、

「はい、はじめての手料理」

って満面の天使のほほ笑みで、恭兄に差し出しちゃった。



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