ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-
『どうかしたの?』
電話口の声が曇った。
こんなあたしでも、まだ心配してくれるのがすごくうれしい。
不安が募りすぎてたのかもしれない。
普段からよく相談事に乗ってくれてた大地。
いまこの優しさは、あたしの心をあったかくさせた。
ってわけで――…
「もしさ、昔別れた人のモノとか持ってたら、不安になるよね」
『それって彼氏がなんか持ってたの?』
さすが大地っ。
それだけでわかるなんて、するどいね!!!