ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-
――…コンコンッ
指の背で扉をノックすると、返事を待つことなく部屋に入った。
扉を開けると、そこは衣装やらメイクボックスがいっぱいある部屋。
一人の女性があたしたちを見ると、しなやかな手をあげた。
「あら、恭一じゃない」
声をかけたのは、肩までの茶髪のとてもキレイな顔立ちの女性。
二人が並ぶと、モデルみたいにお似合い。
そうだ、どっかで見たことあると思ったら…
以前恭兄に平手を喰らわせてたヒトだ。
……元カノ。