ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-
「でも恭一の趣味がこうだとはねぇ」
品定めされるかのように、女にじっと見られる。
なんだか心地悪くて、あたしは恭兄の背後に隠れた。
ただでさえキレイな人なのに、間近で見られると、余計あたしが惨めなんデス。
恭兄もあたしを庇うように立ち直してくれた。
「人の女にケチつけんじゃねぇよ」
ギロリと睨む恭兄。
あれ?
恭兄、めずらしく素だけど……?
口調が変わってるのに気づいたあたしは、不思議な気持ちだった。