MEMORY


『別に、そんなんじゃ…』

あたしは首を横に振って答えた。


「あ…また忘れてる」

『…』

あたしは中島君に視線を移した。

中島はピアノから離れて、あたしに近付いて来た。


「渡しといて?」

そう言って受け取ったモノは…





『指輪…』



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