アリスとウサギ
「あんた裸じゃない」
「俺はいつも裸だよ」
そんなに偉そうに答えられても。
アリスは自らの膝を擦り合わせ、下半身が裸であることを噛みしめた。
「やっぱあたしの知らないうちにやっちゃったんだ……」
「結論から言えば、やってねえよ」
俯いていたアリスの顔がパッと上がる。
「じゃあ微妙って何?」
「いや、だから……突っ込んではないってこと」
不満そうにため息をつくウサギ。
突っ込ん「では」ないということは、他に何かしたということだ。
だからブラのホックが……。
「何したのよ?」
「は?」
「あたしの体のどこをどうしたのか、細かく教えなさいよ!」
やや涙目で訴えると、ウサギは大笑いし始める。
「お前……朝からそんな破廉恥なこと聞きたいの?」
「ハレ……」
「意外にエロいんだな、奈々子」