アリスとウサギ
下の名前を呼ばれるとドキッとする。
ウサギの声だとゾクゾクする。
ウサギは私の首の裏からゆっくり髪の中に指を入れた。
そして頭を支えたまま腰を浮かし、慣れた動作でアリスを組み敷いた。
「ひゃっ……」
素早い動作に声を上げると、視界には裸のウサギ。
彼のネックレスがアリスの胸に垂れた。
「同じことしてやるよ」
「やめてよっ」
身を捩っても両腕は掴まれ、逃れられない。
「昨日はあんなに素直だったのになぁ」
「素直?」
「そう。かわいい声出しちゃって」
ボッと顔の温度か上がる。
「何したの?」
アリスは肝心なことを隠したがる。
じらされてる。
かなり、効果的に。
「チューしただけ。上半身の、至る所に」
「なっ……」
至る所?
ブラの中も?