蒼天ノ神


「蒼ちゃん!!!どこ行ってたの!!?……捜したんだよ……」

俺の上に乗っかった女は泣きながらそう言った。



颯斗「ちょっとごめんね…」

泣いてる女を目の前にしてどうしたらいいか分からなかったが、
ひとまず俺の上から退かして、俺は蒼天ではないことを告げた。

俺の言葉を聞いて酷く驚いた表情をした女は
そんな、まさか……と呟いた後
俺から離れてもう一人の白装束の男に何かを話していた。



暫く話し込んでいると思っていたら、男はおもむろに手を天高く掲げた
男の隣では焦って女がとめにはいるが
男はなおも手を揚げ続けている



初め何が起きるのか見当もつかなかったが


男の掌に集まる光が次第にパキパキと音をたてながら氷の槍へと形を変えていき


嫌な予感がする






数秒後俺の予感は見事に的中した





1メートルの氷の槍は一直線に俺めがけて飛んでくる


あぁ……

俺はこの見知らぬ地で死ぬのだろうか?






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