あなたが好きなはずなのに
社内恋愛
「木下さん、これ手伝って欲しいんだけど。」


「はい。」


「木下さん、ちょっと打ち合わせしようか。会議室で待っている。」


「はい。」



そして、私は筆記用具を持って彼のいる会議室へと足早に向かう。


コンコン♪



「どうぞ。」


「はい。」



そうして待っていたのは、先ほどまでの厳しい顔ではなくて、優しい顔をした彼。


会社ではスーツを着て、髪の毛をびしっと決めたすきを見せない彼が、私だけに見せる優しい笑顔。


・・・を見せたのは一瞬だけだった。



「遅いっ!」


毎回言われるこの言葉。



「遅くないですっ!」


私、言われて急いで来たもん!



彼が私をここに呼び出したのは、仕事の説明をする為。


そして・・・。




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