あなたが好きなはずなのに
リョウにも彼女がいたんだ。


私は少し淋しさを感じつつも、ちょっとホッとした気持ちどこかにあった。


リョウに彼女がいるんだとしたら、リョウには惹かれる事はもうないだろう。


ん?私はリョウにまだ惹かれているの?


わからないけど、たまにちょっとした仕草にドキッとする・・・。



「どうした?こんなところで。もう仕事終わったの?」


リョウは私の顔を優しく見つめる。


そして、隣の彼女も私にニコッと微笑む。



「うん、今日は早く終わったから寄り道。」


「そっか。じゃあ、一緒に帰ろうっか。」


「えっ?」



リョウの言葉に一瞬ためらう。


彼女は・・・どうするの?



「えっ、でも・・・。」


私は彼女さんの方をチラッと見る。


彼女は私に微笑みリョウの顔を見た。



「山下さん、こんな素敵な彼女がいたんですね。」



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