あなたが好きなはずなのに
「えっ?」


リョウはびっくりした様子で私を見る。


「ふーん、花音ってやっぱり意地悪だよな。」


少し機嫌悪そうなリョウの横顔・・・。



私ってば余計な質問しちゃった?


「あっ、ごめん・・・。」


なんとなく誤ってしまう私。


リョウは彼女がいないってことだよね。


それともまだ私の事・・・?


まさか・・・ね。


私は思わず俯いてしまった。


どうするのよ、この気まずい雰囲気・・・。



そんな私に気づいたリョウは、私に話しかけてくる。


「あと、何処のお店に行くの?」


「えっ?」


「まだ買い物するんだよね?」



あぁ・・・。


実は別に行くところなんて決めていない。


だって、殆ど見終わっちゃったもの。


さっきのは、2人と別れる為の口実だったし・・・。




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