あなたが好きなはずなのに
「リョウ?ワイシャツのボタン外れそう。」


「えっ?」


「つけてあげるから、入って?」


「あっ、いいよ。」


断るリョウに今日の私は引き下がらなかった。


何だか今一人でいたくない。



私って、いつリョウの優しさから卒業できるんだろう。


そんな事を思いながら、私はリョウを家へ入るように促す。


「いいよ、すぐにつけられるから。」



あっ、でも・・・胸元のボタンだから、脱いでもらわなくちゃ付けられないか。


「リョウごめん、それ脱いで持ってきて?」


「いいよ、すぐでしょ?」



そう言って、リョウはワイシャツを脱ぎだした。


「えっ?リョウ?!ワイシャツの下何も着てないの?」


私は、目のやり場に困った。


隆志以外の男の人の裸・・・見るのが久しぶりなんだもん・・・。



「ちょっ、恥ずかしくないの?!」


「だって、花音だもん。」



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