あなたが好きなはずなのに
「えっとぉ・・・。ヒ・ミ・ツ?」


「何だよ!秘密って!」


隆志は私に怒った様子で問いかける。



「まぁまぁ、もう兄さんだって親になるんだから。」


「お前が言うな!」



隆志はちょっと納得していないようだったけど、皆が笑顔だったから、隆志はちょっとふてくされた様子で「もういいよ・・・」と溜息をついていた。



「兄さん達の結婚式の写真は俺に任せてよ!これから売れっ子写真家になるから、予約するなら今だよ!」


「お前なんかに任せられるか!」



隆志は、リョウの頭をポカッと叩き、リョウから雑誌を奪うと「良く撮れてるな」と嬉しそうに微笑んでいた。



「じゃあ、もう一度乾杯するわよ!」


「「はーいっ!」」


香おばちゃんの声で皆はまたグラスを持った。



そして・・・


「皆の幸せに乾杯!」


「「かんぱーい!」」


こうして、今日のホームパーティが始まったのだった。




おわり



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