あなたが好きなはずなのに
「遅いっ!」



隆志のいつもの言葉。


なんだか、隆志・・・最近この言葉口癖になっているような気がする。


ちょっと頬を膨らます私に、リョウは私の頭をポンっと叩き私を見る。



「兄さんの為におしゃれしたんだもんな。」


「えっ?」



私はリョウの大きな手にドキドキ。


って・・・あっ・・・。



「うん、そうそう!」



私は隆志の方を向き、大きく頷いてみせる。


すると、隆志はその行動が不満だったのか「そこで、何で悩むんだよ。てか、涼太の言葉に照れるな!」と、私のおでこにデコピンをした。



「えへへ。」



そう言いながらも、隆志は助手席に周りドアを開けてくれる隆志。


なんだかんだ言って隆志は優しい。



「ありがとう。」



リョウはというと、もう既に後部座席に座っていた。



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