あなたが好きなはずなのに
“ひさしぶり”その言葉に私は思わず声が出てしまった。



「えっ・・・?」



その言葉に隆志はしまった!という顔で私を見つめる。


隆志の視線に気づいた都子さんも私を見る。


そして、都子さんは私たちに一歩近づいた。



「そちらのお嬢さんは、涼太君の彼女?」



分かって言っているのか、そうでないのか?


都子さんは私にどんどん近づく。



「可愛いお嬢さんね。涼太君にぴったり。」



都子さんはその言葉と同時に私の肩に手を置く。


嫌っ!隆志に触れた手で私を触らないで!


私はその手を振り払う。


すると、後ろから都子さんの言葉をさえぎる様に、隆志は口を出してきた。



「花音は俺の彼女だ。」



隆志は私に近づき腕を掴む。


そして、すっと胸に引き寄せるように私を引っ張った。




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