あなたが好きなはずなのに

私は隆志の歩くのについていくだけ。



「隆志？」


「ん？」


「何処へ行くの？」


「そうだなぁ。ムード満点な所？」



隆志は迷わず電車に乗ろうとする。


それもこの電車・・・私達の家と違う方向だよ？


そして、私達は電車を降りた。



ここの駅って、この辺ではいわゆるデートスポットでは１位２位を争う場所。


お買い物やレジャースポット。綺麗なホテルの数々・・・。


イルミネーションが星を散りばめられたようにキラキラと光っている。



「隆志、綺麗だね。」


「あぁ。」


「ムード満点！」


「だろう？」



そして、隆志は立ち止まる事なく、まだ歩く。


何処へ行くのだろう？


そして、何故かその綺麗なイルミネーションから離れる。