あなたが好きなはずなのに
私は急いで外へ出た。


ガチャ・・・。



「あっ・・・。」


すると、リョウは既に玄関の前で待っていた。


手すりに寄りかかりながら、大事そうにカメラを触っていた手がピタッと止まる。



「おっ、お待たせ。」


しかし、リョウは私を見たまま、何も言わない。


その視線は私の足元から頭まで往復する。


うわ・・・もっとお洒落して来いとか言われる?


それとも・・・。



「もしかして・・・似合っていないかな。」


私はリョウの目を覗き込むように伺う。


すると、リョウはパチパチと何回か瞬きをし、少し顔を赤らめる。



「いや、ごめん。すごく似合っている。」


その言葉を言ったリョウは、私を見つめ微笑む。


その目が優しく、愛しいものを見ているようなそんな甘い目をしていて・・・。


どうしよう、私・・・ドキドキしてきた。



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