あなたが好きなはずなのに
私には隆志がいるんだから。


でも、その隆志は昨日帰ってこなかった。


隆志のバカ。


私は心の中で呟く。


このままだと、リョウに私を持っていかれちゃうよ?



「花音?」


「あっ、ごめん。」


そして、私はリョウの元へ駆け寄ったのだった。



電車に乗り、リョウは1つ空いていた席を私に座るように促す。


私は素直にその席に座る。


「荷物持つ?」


「大丈夫。」



そして、リョウは鞄の中から携帯を取り出しメールを打っているようだった。


誰に打っているのかな。


もしかして、彼女?


リョウに彼女・・・いないわけないよね。



「リョウ?」


「ん?」


携帯を押しながらリョウは答える。



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