あなたが好きなはずなのに
そして、私たちはバスがすぐに無かったので、タクシーで公園に向かった。


タクシーを降り公園へ入ると、リョウは鞄の中からカメラを出し始めた。


なにやら、色々とカメラをいじっている。


カメラって、シャッターを押すだけじゃないんだね。



「花音!そこに立って!」


私はリョウが指す方向へ向かう。



「ここ?」


「うん。」


で・・・どうすればいいの?



「自然な形でいいから。」


はぁ?自然な形って何よ・・・。



とりあえず、私が写真を撮って貰う時は・・・。


「はははっ!花音!ピースなんて記念撮影じゃないんだから。」


何だか私、凄く笑われているんですけど。



「じゃあ、どんなのよ!」


「うーん・・・腕を後ろで組むとか、伸びをするとか、そうだ!花音!笑って?」


「笑う・・・?」


私は、一生懸命笑ってみせる。


でも、笑って!と言われ普通に笑うなんて難しいよぉ。



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