あなたが好きなはずなのに
「そんな怖い顔じゃダメだよ!」


えーっ!怖い顔って。


私は、頬を膨らます。



「それ!」


カシャッ!



「えっ?!今の撮ったの?」


「今の可愛かったよ?」


「もぉ!」



それでも、なかなか私はモデルさんのようには出来ない。


もう、リョウも呆れてるんじゃないかな。


きっとすぐに“やめよう”って言われるはず。


そんな事を思っていると、リョウは何かを思い出したかのように私に向かって叫んだ。



「花音!あそこへ行こう!」


「あそこ?」


「アスレチック広場!」


「えっ?私こんな格好だよ?」


「いいのいいの!」



リョウは自分と私の鞄をヒョイッと持つとアスレチック広場がある場所まで走り出す。



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