あなたが好きなはずなのに
私は笑顔と共に自然にポーズをとったりして。


そして、すべり台を滑ると、目の前にリョウが待っていた。


カシャッ!



「ふふふっ、もっと撮って?」


こんな事を言わせるリョウって凄いな。


でも、本当に楽しいんだもん!



私は芝生を走り出す。


「花音!」


「ん?」


振り向きざまにリョウは写真を撮る。


シャッターチャンスを逃さないって感じ?



そして私は、両腕を空に向けながら伸びをしたり、木からちょこっと顔を出したり。


まるで本当のモデルになった気分。



そしてまた走り出す私を、今度は手加減せずに追いかけてきて・・・。


後ろから抱きしめるようにリョウは私を掴まえてきた。



「えっ・・・?」


「掴まえた。」


リョウ・・・?



< 96 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop