☆曖昧Days★
「だいたいさ、莱と遠ヰ君って…同じ苗字じゃない?」

あたしはその後もっとも恐ろしい発言をすることにまだ気づいていなかった。

「あっ!」

「何、どうした?」

「もしかしてェ…二人は、、、」

「二人はァ?」

「う・・

優香の声がきこえない。
唇の動きでわかる限りは、最初の「う」だけだ。
なんて言ってるのぉ?
何とも微妙な空気であたしは返事ができないまま、というか言葉につまる。
のどから全体がつまった感じで発言しようとしても声がでない。
ききかえしたいのに…
あっ、昼ごはん食べなくちゃ。
優香、コンビニでジュースとおにぎりかってきてよ。
そう言いたいけどのどがいつまでもつまっている。なんでだろう?
頭を振りきってどうにか自分をとりもどそうとする。
あれェ…?
これって、、、夢なのかな?
ふらついてきたあたしはどうにか体制をもどそうと頑張って必死に立とうとする。けれど、なんだかおかしい。
もう座っちゃってたんだ――――――――


「イっ、おい」
だぁれ?なんだか聞き覚えのあるような…
あたしは、貧血で倒れていたらしい。知らないうちに保健室のベッドに寝込んでいた。
そして、目をあけるとすぐさま悲鳴をあげそうになった。
そう、そこには待ち望んでいた優香ではなく、、、
香川遠ヰがあたしの体のうえにまたがっていたのだ。
足をバタバタさせるけど、手もなにかの鎖にしばられている。
ッ・・・
「ちょっとなんで遠ヰッ・・・
無理矢理キスされて何がなんだかわからない・・・
舌で莱の歯をかちわりながら絡ませる。
「ンんッ」
こんな状況に手も動かせないし足はこいつがまたがっているから、、、ムリ。
耳裏を静かになめる遠ヰ。

「ヒャッ」

あたしが激しく反応すると、

「いい声だすじゃん。もっと莱の声きかせてよ」

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