【短編】不器用彼女*2



そう呟いて、あたしは貴の顔を見ずに教室を出た。




まだクラスに残っていたクラスメイト達はあたし達を見て。




「喧嘩?」とかざわつく。




あたしは不器用で、自分の気持ち素直に言えない。




捻じ曲がった性格なの。




そんな性格が大嫌い。




でもそんなあたしを貴は好きって言ってくれた。




だからこそ分かってほしかった。




あたしが心の中に隠してる不安を……。




でもそんなのあたしの我が儘だよね。




もっと……素直になりたい。




素直になりたかったから、笑ったりしてみた。




でも表だけじゃ駄目なんだね。




内面を変えなきゃ……素直にはなれないんだ。




< 17 / 22 >

この作品をシェア

pagetop