【短編】不器用彼女*2
首を傾げて、大きな目をあたしに向ける。
その仕草が好き。
可愛くて、胸がキュンとする。
今なら……素直になれるかもしれない。
そう思ったあたしはニコッと笑った。
そしてギュッと貴の胸座を掴んで自分に引き寄せた。
ちゅ……。
触れるだけのキス。
でもあたしにとっては精一杯。
ねぇ貴?
あたし不器用で言葉にできないどうしようもない子だけど。
このキスで……。
口にしなくても、溢れる気持ち。
伝わったでしょ?