【短編】不器用彼女*2
クラスメイトのその驚いた様子に俺はキョトンとする。
何だろう……。俺聞いちゃまずかったのかな?
なんて考えていると、クラスメイトは俺を見上げて笑顔を作った。
「別に何でもないからっ……じゃ」
そう言って俺から逃げるように3人は去って行った。
ん――……。
3人の反応に疑問を持った俺は上を見上げながら眉間に皺を寄せる。
すると和泉チャンは俺を見ずに教室に入ろうとした。
あ、行っちゃう!!って思った俺は慌てて声をかける。
「ねぇ、和泉チャン!」
和泉チャンの肩に手を乗せて引き止めると、俺は和泉チャンに質問してみた。
「何、話してたの?」
そう聞いて、和泉チャンの答えはいつもの“別に何でもない”だって予想する俺。
今回もそう言って教えてくれないだろうって思ってたのに……。