セツナイロ
終わり何て早いもの。
あたしたち2人は夕日の差し込むゴンドラの中、ユラユラと揺られた。
ゴンドラはあたしの心みたいに揺れて、やがて一番上に辿り着いた。
会話もない。
だけど心地良かった。
まるで…今日が嘘みたい…
っていうか、あたしの高校生活そのものが嘘みたいに思えた。
でもそれは紛れもなく現実で、
あたしが過ごしている今は正真正銘本物。
その証拠に、突然重なったユウくんの唇があったかかった…。