セツナイロ



「あのな、俺アスカにさ、言ったんだ。

ユズはお前を守って傷ついたんだから謝れよってさ。




そしたらさ…




俺はそんなこと、頼んじゃいないってさ…。」




ハルキが天を仰ぐ。

それと同時に保健室の中に風が流れ込んだ。




「そっか…」

静かにルナも笑った。



あたしは…

アスカがそんなこと言うなんて信じられなくて、

でも事実だってことは分かってる。



…やっぱり、もうアスカはいないのかな?

今までのアスカ。
優しくて、あたしの恋していたアスカ。



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