セツナイロ
保健室を出て行くルナの背中を見送って、あたしはもう一度天井に視線を戻した。
白い天井。
だけどその中にある、ちょっとだけ茶色いシミ。
白い中の茶色いシミ。
光の中の一点の闇。
光の中に突然できた影は、少しずつ少しずつ
光を飲み込んで行く。
そしていつか、光が完全に闇に変わる時が来るのだろう。
もしかしたら、あたしのせいで今のあたし達が崩れて行くのかも知れない。
でもこの時はまだ余裕だった。
きっと修復出来ると思ってた。
だからこそ4人で居ればいつだって幸せだった。