セツナイロ
ようやくホームルームが終わり、教室中が騒ぎ始める。
「ユズ!
帰ろ!」
あたしの机に駆け寄りながら、ルナが言った。
「ごめん、あたし放課後呼び出されててさ…
先帰ってて!」
そう言って両手を合わせたあたし。
ルナは「了解」と言いながらアスカ達の元へ向かった。
やがて人も少なくなり、教室に差し込む光が赤くなってきていた。
「まだかなぁ…」
用事があるなら早く済ませて欲しい。
あたしは今眠いのだ。