セツナイロ


あたしはぼーっとする脳をフル回転させて、今の状況を整理しようと努力した。



まず、あたしは失恋をして、この屋上に逃げ込んだ。


しばらく空を眺めて思いっきり仰向けに寝そべった。


すると雨が降ってきてあたしはびしょ濡れ。


うーん…こっから気失ってたのかな?


で、それを見つけたユウくんが、このよく分かんない所まで運んでくれた…でいいのかな?



実際とはほんの少しズレていたが、そこを修正出来る程あたしの頭は機能する事が出来なかった。



「熱高いな…」

彼があたしのおでこから手を離して言った。



…そうか、あたしは熱が出てるのか…。

だから脳が動かないんだね…。




< 50 / 203 >

この作品をシェア

pagetop