セツナイロ
あたしはぼーっとする脳をフル回転させて、今の状況を整理しようと努力した。
まず、あたしは失恋をして、この屋上に逃げ込んだ。
しばらく空を眺めて思いっきり仰向けに寝そべった。
すると雨が降ってきてあたしはびしょ濡れ。
うーん…こっから気失ってたのかな?
で、それを見つけたユウくんが、このよく分かんない所まで運んでくれた…でいいのかな?
実際とはほんの少しズレていたが、そこを修正出来る程あたしの頭は機能する事が出来なかった。
「熱高いな…」
彼があたしのおでこから手を離して言った。
…そうか、あたしは熱が出てるのか…。
だから脳が動かないんだね…。