セツナイロ



5時。


あたしの涙は既に枯れていて、窓から差し込む光が次第に薄くなってきた。



先程まであたしの横に居たルナも、もうとっくにここには居ない。




何度も教室に戻ろうと思った。


だけど出来なかったのは、アスカに会いたくなかったから。



あたしは逃げたんだ。




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