セツナイロ


明日なんて、来なくてもいいのに。



あたしはまだ病院のベットの中。


時刻は7時を過ぎたところだった。



今日のお昼頃に、念の為診察を受けるらしい。

恐らくもう大丈夫だろうとは、看護師さんの言葉。



今頃、皆はもう学校に行くところなんだと思う。


あたしは今日だけ休み。

病院のベットの上で、暇な時間を過ごすのだ。



窓の外は生憎の曇り。

空一面に広がる、灰色がかった雲が鬱陶しかった。



あたしは1つため息をつき、掛け布団を鼻の位置まで引っ張った。




今日は時間の流れが遅い。


ゆっくりゆっくり過ぎる時は、まるであたしの心を癒やそうと努力しているように思えた。




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