セツナイロ


時計の針が11時を指した。


もうお昼じゃん…

少し経って、看護師さんがニコニコと愛想のいい笑顔を浮かべ、入ってきた。


「こんにちは、ユズさん。

調子はどうかしら?」


「あ、はい。

大丈夫です。」


「そう、それは良かったわ。」

点滴を慣れた手つきで取り外してあっという間にあたしに繋がっていた管は取られた。



「11時30分頃に診察するから。
診察室まで来てちょうだいね。」


そう言って看護師さんはドアの向こうに消えた。



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